Renga Bld. Ⅰ

紡績工場の遺構のように

 

 


浦辺鎮太郎への敬意を込めて。

敷地は倉敷駅南口の商業地域。テナントと住宅の4階建複合ビルが求められた。
浦辺鎮太郎設計の「倉敷駅東三越ビル(現天満屋)」の東側、という場所に計画するにあたって、この建築を意識しないわけにはいかなかった。

浦辺は「倉敷旧紡績工場」をホテルへと改修した「倉敷アイビースクエア」で、1974年に建築学会賞を受賞。その後、倉敷市庁舎等の赤煉瓦を基調とした建築を次々に発表している。

赤煉瓦のモチーフは、明らかに改修前の「倉敷旧紡績工場」であり、この明治22年に石河正竜によって設計された紡績工場まで遡って考えることが、今回重要なのではないかと感じた。石河正竜とは、日本最古の紡績工場を建設した紡績技術者である。

1階をコンクリートの門型フレームとし、上階は赤煉瓦の壁と水平のコンクリートスラブが順々に積層されたファサードとした。水平ラインを強調したファサードは旧三越ビルのオマージュである。また、最上階を赤煉瓦とコンクリートのフレームで空中を縁どることによって、紡績工場の遺構を意識した。

来年は浦辺鎮太郎の生誕110年の節目であり、倉敷では避けて通れないこの建築家を、再考する年となるであろう。


Drop in soon.


 

Project Data

General constructors : Taiyou Construction
Structural consultants : Kurashiki Structural Planning Ltd.
Photographer : Kei Sugino