京都の山科地区に大きな拠点を持つ医療法人による、看護学校の新築計画である。敷地の西側を走る道路は北へと向かい、緩やかにカーブを描きながら、医療法人の主となる病院の表玄関と結ばれている。南北方向に走る流線型の道路形状を建築計画のなかに積極的に取り込むことで、北側に拡がる病院群と南側に位置する新しい看護学校をなめらかに繋ぐことを意図している。
トイレや収納、更衣室などといった閉鎖的な諸室を集めた外側の層、チューブ状の動線が走る中間の層、そして開放的な諸室を集めた内側の層による三層構成のレイヤーが、重ね着をするかのように、学舎の中心となる中庭を被覆している。建築は外部に対して閉ざされているが、西側道路に面したファサードにだけ雁行形状の大きな開口が穿かれている。
大きな開口の窓は地域の人々に学生達の学びの姿を垣間見せる一方で、天智天皇陵も位置する、飛鳥時代と変わらない姿を見せる御陵の山並みを、建築の内側へと運んでくれる。
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Project Data
Project phases: Project 2022-2023,Realization 2023-2024
Building type: Nursing School
Site area:3,621㎡
Footprint area:2,272㎡
Gross floor:5,723㎡
Architect: HOSOO architecture + TT Architects